心理学的には、言い訳を「防衛機制」といいます。
自分のミスを覆い隠そうとしたり、間違いを指摘され自分を正当化したり、約束を守れなかった、あるいは遅刻したときなど、他人からの評価が下がりそうな場合に、自分を守ろうとしてとる言動のことです。
「防衛機制」にはいくつかの種類があります。
合理化:「体調が悪かったから、できないのは当たり前」
「こんなに難しい仕事、失敗しても仕方ない」と、もっともらしい理由をつけて自分を納得させること。
子供が母親に怒られたとき、「だって、だって・・・」というのもそのひとつで、言い訳の代表のような行為です。
投射:「こんな難しい仕事をまかせた上司が悪い」
「遅刻したのは電車が遅れたせい」と責任転嫁すること。
他人や物事のせいにすることで「自分のせいじゃないもん!」と正当化しているわけです。
抑圧:「たまたま運が悪かったんだ・・・・」と原因を無意識に抑圧し、失敗をみとめない。
何事もなかったかのように知らんぷりをするが、蓄積するとストレスになる場合もあります。
転移:抑圧された感情を、別の対象に向けて発散する。
かあちゃんに怒られたジャイアンがのび太をいじめるのがこれです。
いわゆる「八つ当たり」ですね。
逃避:直面したくない状況から逃亡すること。誕生日を忘れていた彼氏が、怒っているであろう彼女からの電話にでないのはこれでしょう。
日本人には「言い訳しないことを潔し」とする美学がありますが、
「防衛機制」は自分を守るための行為ですので、「言い訳するな!」というのは精神的に追い詰めてしまうことになりかねません。
適度な言い訳は、精神安定剤のようなものですから、時には大目に見ることも必要かもしれませんね。
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